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「鬼々よろしく魁望蓮」という名前は、こうして生まれました

「鬼々よろしく魁望蓮」という名前は、こうして生まれました

2010年の秋、岡山市内のファミレスに、3人の大人が集まっていました。せんせい、ボス、すーさん。のちに鬼々よろしく魁望蓮を率いることになる3人です。話していたのは、「子どもたちがもっとうらじゃに集中できるチームを作ろう」ということでした。

「鬼」を二度重ねた、たった一つの理由

うらじゃは、岡山市の夏祭りです。温羅(うら)という鬼の伝説がモチーフになっていて、チームは「連(れん)」と呼ばれる単位で参加します。3人が最初に決めたのは、その連の名前でした。

せんせいが持ってきた案は「鬼々よろしく」。鬼を「おにおに」と二回繰り返すと、怖いイメージの鬼も、少しかわいい響きに変わります。子どもだけのチームだからこそ、この響きにしたいと考えました。

「よろしく」は、あいさつの言葉ではありません

「よろしく」も、実は「よろしくお願いします」の意味ではありません。「〇〇よろしく」で「鬼のように〇〇」を表す言い方です。毎年テーマを決めて「鬼々よろしく、○○」とつなげれば、その年らしい演舞のメッセージになる。そんな狙いがありました。

ただ、連の名前だけを見ると、後ろに何かが続くのを前提にしていたので、単体では収まりが悪いという声も出ました。そこで、後ろに続く言葉をみんなで出し合いました。「希望」「魁(さきがけ)」「連ではなく蓮」。いくつもの案を重ねて、「鬼々よろしく魁望蓮」に決まりました。読み方は「おにおによろしくのぞみれん」です。

難しい名前には、苦労がついてきます

「魁望蓮」は当て字で、辞書には載っていません。パソコンで打つときも「さきがけ」「のぞみ」「はす」と別々に変換してつなげています。そのぶん「魅望蓮」「魁望連」といった誤記や、「きぼうれん」という読み間違いも数えきれないほどありました。連の名前を丁寧に伝え、間違いを訂正する。それも、鬼々の歴史の一部です。

高知のチームを手本に、1年目のうらじゃへ

演舞のテーマは「一念発起」に決まりました。楽曲と振付は、高知の「上町よさこい鳴子連」というチームを手本に、同じ制作者に依頼しました。楽曲は高知の雑音軒さん、振付は高知のダンススタジオアスティアの時久紀恵さんです。

こうして迎えた1年目。鬼々よろしく魁望蓮は、うらじゃ本祭や地域の祭りで、たくさんの人の前に立ちました。

一つのチーム名を決めるだけで、こんなに多くの言葉と時間が積み重なっていました。次回は、2年目に訪れた「予算がない」という、どのチームにも起こりうる壁の話です。

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